001. 吉田 雄一 Dice&Dice ディレクター

 

 

記念すべき1回目は、福岡のセレクトショップ『Dice&Dice』の
ディレクター吉田さんにお話しを伺いました。

:CASEで1番初めに作ったシャツのサンプルを
吉田さんに着てもらって意見をもらったり、

プライベートでは、オンラインゲーム『FORTNITE 』の師匠で、
約半年前から毎夜3~4時間一緒にプレーしているゲーム仲間でもあります。

 

改めて吉田さんに『ファッションのこと』『趣味のこと』を
かなり詳しくお伺いしました。

インタビューでは話きれずに、その後2人で飲みに行ったお店も
ご紹介しています。

是非、ご覧ください。

 


吉田雄一
Dice&Dice ディレクター

1978年岡山生まれ。
1998年老舗セレクトショップ 「Dice&Dice / ダイスアンドダイス」に
アルバイト販売員として入社。

以後国内外のバイイングの傍ら、ブランドディレクションや
店舗・オンラインストアの立ち上げに従事。
現在ではクリエイティブディレクターとして活躍の場を広げている。

(身長180cm / :CASEの着用サイズはL)

 

 

 

【ファッションについてこだわりとかありますか?】

こだわりというか自分の思うファッションは、
人って『僕はこんなファッションやスタイルが好き』みたいなのが、
結構小さい頃にもう決まってたりするじゃないですか?

 

 

【わかります。
僕はずっとバスケしてたので結構アクティブな服が今も好きです。】

そうそう。例えば僕だったら、
デニムとかずっと好きなんですけど、繊維産業の盛んな岡山で生まれたので、
小学校の工場見学も近所のデニム紡績工場、
当時の岡山にはオリジナルデニムを作っている洋服屋さんも沢山あったんですよ。

中3くらいかな?本格的に洋服に目覚めたんですよね。
それで高校1年から洋服屋でバイトしてて、
やっぱりアメカジみたいなものが好きでした。でも、

あんまり全身古着みたいなのは
当時から好きじゃなかったんです。
どこかやっぱエレガントで綺麗なものが好きでしたね。

 

 

【たしかに、全身カジュアルな格好をする姿を見たことないかもしれません。】

たしか記憶ではリンダマッカートニー
(ポールマッカートニーの奥さん)の写真集で、
ポールがブラックのセットアップに
黄色のソックスを履いているのを若い時に見たんですね。
それが、凄いかっこいいなと記憶に残ってて。

 

 

 

【今日の黄色のソックスはポールのオマージュなんですね】

そうですね。そこから、自分は黄色のソックスとかカラフルなソックスで
コーディネートを遊ぶのが好きかもですね。

例えばニューヨークに行ったら黒人の方がドレッドヘアで、
黒Teeに黒いコート着て黒いパンツ。黒いコンバースのオールスター。
でもそこに、グローブだけ真っ赤にしてたり、
そういう色の合わせ方を見て凄いお洒落だなって思ってました。


それはなんかDiceに入ってからもそうですね。
元々アメカジ少年で来た僕が、
ストリートっぽいとかアメカジっぽいだけじゃなく、
ちょっとデザインが入った服も好きです。

デザイナーの主張やデザインが多い服が好きなわけじゃなくて、
ほんのちょっとだけそういうエッセンスが入ったものが
ずっと好きかもしれませんね。

 

 

 

【もう若い時から今の吉田さんの軸となる、
遊び心ある着こなしっていうのがあったんですね。】

さっき言った、
その人ってそれぞれ『自分はこういうスタイルが好きだ』っていう芯があって、
多分せいちゃん(seima)にもそういうのがあると思うんですけど、
でも、それが『年齢と共に人から影響されて変わるファッション』
ってのもあるじゃないですか。

 

 

【僕も結局、周りにいる人達から直接影響受けることが多いですね】

まさに。

僕も一番始めに器に興味を持った時、
素敵なインテリアデザイナーの方に出会って、
もうその人が譲ってくれる白磁の器に夢中だったんです。
もちろん今も白磁の器も好きだけど、いろんな経験の中で土っぽい器を作ったり
紹介している素敵な方々に出会っていくと、
おのずと自分の好きなもののベクトルも少しつず変わってきますよね。

 

 

【若い時の芯は残りながら、人との出会いで形を変えていくんですね。】

もともと自分の好きなモノ
歳取って影響されたモノ』
この2つのバランスが、
多分30歳〜40歳ぐらいの間にどんどん形成されていくような気がしてます。

30代を振り返ってみても自分が元々持ってたファッション感に、
人から得たファッション感がミックスされて
42歳のいま、丁度いい塩梅になってると思いますね。

これからもきっとどんどん変化してミックスしていくんだと思います。
:CASEを作っているせいちゃん(seima)の
ファッション見ても影響されたりしてますよ。

 

 

 

 

【そこは昔は先輩とかだったけど、今は年上・年下関係なく影響受けますか?】

もちろん、せいちゃんの格好をみていても、
やっぱり自分にはない若い感性持ってるなぁ。
というのがありますよ。

どちらかと言うと僕の世代って、
服のうんちく好きな人が多い気がします。

縫製がどうだとか生地がどうだとか。
もちろんそれも大切なことですけど。

でも、今の30歳ぐらいの人はシルエットを見る感性が
すごい優れていると思ってて、自分達の世代よりも。

逆に自分達は
その服のバックボーンとストーリーと縫製とかディテールが良ければ、
サイズがちょっと違ってでも欲しいと思っちゃいますけど、

今の若い人たちってそうじゃなくて、
やっぱりシルエットやサイズ感をすごく大切にしてますよね。

 

 

【吉田さんはよくそれを僕にも言ってくれますよね。嬉しいです(笑)】

ちょうどせいちゃんと僕の世代間のニュアンスがミックスされた服が
なんかこの:CASEのシャツにはすごくあるなと思いますね。

なんかこれ着るだけでちょっとおしゃれになれる。
ちょっと背伸びができる。

それでいて、しっかりした生地で縫製とかもこだわってやってて、
そこにこのバランスの良さと魅力を感じましたね。

 

 

【実はテスターとして、
吉田さんにはこのシャツの1stサンプルをずっと着てもらってました。

この襟のステッチ、もしかしたら:CASEのイメージだったら無い方が良いかも
って言ってもらって、奥さんもそう言ってたって聞いて(笑)

自分だったらステッチのない物を着るんですけど、
ちゃんとシャツを日々着てきた人からすると
やっぱあの1本があった方がいいのかなとか
考え出したらステッチ1本で悩みすぎちゃったんですよね(笑)】

せーちゃんから襟のステッチは迷ってるって聞いた時、
僕もすごい自分のことのように一生懸命考えて、
始めはあってもいいかなって思ってたけどやっぱり熟考すると、
:CASEのイメージ的にはない方がいいっていう風に思いましたね。

 

 

【あのステッチって結構自分の中では、
背伸びっていうかあえてみたいな所があって。

けど、このシャツの襟のステッチを外したことで
他のアイテムも思い切れるようになったんです。

このデザインとかを無しにしよう
っていう判断もすごいできるようになったんですよね。】

20代の時にストリートブランドの生産とかもしてた時があって、
当たり前のように皆ピスネームをつける文化がありました。

ピスネームを否定しているわけじゃなくて、
Levi’sのポケットの赤タブだったりとかもあった方がカッコイイし
あれがあることでグッとしまりますよね。

でも、当時は付けなきゃいけないから付けてる。
みたいなブランドも多かった気がします。
でもやっぱりいらないものはいらないんでよね。

さっきの話じゃないけど、
ソックスとグローブとかそういうところで
アクセントを付けるというか、
服単体のデザインじゃなく、
着こなし全体の中にアクセントが入っている方が
僕はおしゃれだなって思います。

服に対する考え方はなんかそういうバランスが良いなって常に思います。

だから、自分のファッション感では
:CASEのシャツの襟にはステッチがない方がバランスがいいと思ったんですよね。

 


OUTDOOR SHIRT

 

【ありがとうございます(笑) 結構着てくれてましたよね?】

着てます着てます。

 

 

【前も出張の時着てくれてましたし、
Diceの出してたニューバランスのムービーの時とか着て貰ってましたよね?】

これ着てました。
本当に結構着てます(笑)

 

 

【何気なく着てしまう。みたいな服を作っていきたいので嬉しいです(笑)】

例えば夏だったらショーツにTシャツ
自分の好きなショーツがあって、自分の好きなTシャツがありますよね?

特に歳を取ってくると
なかなかそれだけでおしゃれに見せるのって難しいんですよね。

 

じゃあハットを被ろうかなとか
時計をちょっと面白いのにしてみようかなとか。

首から何か下げてみようかなとか
ジュエリーをしてみようかなとか。

このシャツって写真で平面的に見ると普通のシャツで、
でも着てみるとシンプルだけどすごいシルエットのバランスが良くて。

アクセントになるから。凄い合わせるのが楽。オシャレになるのが楽。
これ着るだけでちょっと背伸びした気分になれる。
でもデザインされすぎていない。

本当にすごい良いバランスなんですよね。

 

 

【本当にその通りで、楽なのにオシャレに見えるシャツ。を目指したので、
そう言ってもらえて本当に嬉しいです。

展示会の時もこのシャツはブランドの顔になっていくよね
と吉田さんが言ってくれて。

自分の中ではライドシャツという
背中にギミックがあるシャツとかも気に入っているんですけど、

このシャツは、:CASEといえばこれって言う
商品になって行けばいいなと思ってます。】

 

はじめサンプルの時はこれワンサイズでしか作らないって聞いてたけど、

せいちゃんも僕も高身長だから、
僕たちにはちょうどいいけどやっぱり市場を見た時には
もう一つ下のサイズがあった方良いと思ってたところ、

もうひとつ下のサイズも作ったって言ってたから、
皆んなに提案できるし、これは:CASEの顔になるなって思ったんですよ。

 

 

 

【ワンサイズ下は5cmピッチぐらいで結構急にグッと小さくなるので、
女性がビッグシャツで着てもかっこいいですよ。

男性で170cmくらい人だったら
思い切ってこっちの大きい方を着て欲しいなって思ってます。】

 

あ、サイズで言うともう一つファッション感があって。
やっぱり究極な服ってオーダーメイドの服だと思うんですよ。

例えばタモさんが着てるスーツって、
たぶんものすごいレベルの高いオーダースーツだと思うんですよね。
完璧にタモさんの体に合ってて。

いいとも!見ててもタモさんすごい小柄なのに小柄に見えないっていうのは
凄く仕立てが良くて、完璧にサイズが合ってるからだと思うんですよね。
あのタモさんのオリジナルスーツ、タモさんしか着てないらしいんですけど
ちゃんと裏にネームタグが付いてて、ブランド名しってますか?
ここではハードすぎる名前で言えませんけど、、、笑

でもなかなかそこまでのオーダースーツ作るのってお金もかかるし、
そこまで腕のいい人は世の中、実はそんなに居ないんですよね。

中途半端なセミオーダーとかだと見え方が良くないですし。
やっぱり既製服の方がバランスよく作ってあるから
やっぱり人ってオシャレに見えやすいですよね。

 

 

【いいとも!をそんな目線で見たことなかったですが、
言われてみれば独特な形のスーツだった気もします(笑)】

それでいうと、このシャツは既製服だし且つ、
ビッグシルエットのホント絶妙なところを突いてるから、
結構どんな体型の人でもこのシャツは着れるんじゃないのかな
って言うのは袖を通してみて思いましたね。

 

 

 

 

NEXT> 続いては吉田さんの趣味についてガッツリ語って貰いました。

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